第2章 コミュニケーション
2-1.主体と客体
◇身近な用例で『マンダリックス』の概略はつかめたと思います。次にタテ軸に採ったコミュニケーションの三要素について説明します。
◇例えば5W1Hでは出てこなかったWhich・Whose・Whomの三つに共通するものは何かというと「どちらを選ぶか」「だれの所有物か」「だれに対して行うのか」と、いずれも自分ではない他人に関するもので、いわば「お客様」になるわけですから「客体」といえます。従って第三行は「客体」というカテゴリーでまとめることが出来ます。
◇次に、お客様をもてなすのは「主人」でなくてはなりません。「だれが」「なぜ」「どのように」するかは、主人が主体的に考えなくてはならないのです。その意味で第一行は「主体」です。
◇更に、主体と客体とを結ぶコミュニケーションの「場」がなくてはなりません。「いつ」「どこで」「なにをテーマ」にして、私(主体)とあなた(客体)が話し合うかを決める必要があります。従って時間と空間とテーマをもった「場」に関するものが第二行です。これは主体と客体を結ぶ中間に位置づけました。
◇このように『マンダリックス』では、第一行に主体に関する疑問詞のWhy・Who・Howを、第二行に時空に関する疑問詞のWhen・WhereとテーマのWhatを、そして第三行には客体に関するWhich・Whose・Whomを配置しています。
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