私は絵本との出逢いはヒトの一生の間で三回あると思います。幼児のとき、親になった時、孫に読んであげる時の三回です。「絵の力・ことばの力・生きる力」の標語を最近作りました。もちろん「生きる力」は新しい学習指導要領に出てくる表現です。

 コンピュータの歴史を考えると、始めは数字の計算や文字の認識しかできませんでした。やがて絵や写真や動画といった画像情報が処理できるようになり、最近になってやっと音声認識も可能となりつつあるのです。この順番は私たち人間が学習してきた順番と実は全く逆なのです。何か不思議に感じませんか?

 長い人類の歴史を思えば、音声としてのことばの時代が長く、文字や数字はごく最近の文化なのです。その中間に絵図が位置されると思われます。

 一方、ヒトの一生を思えば、胎児の時は母の胎内で音を聞いていますから、音声情報が最初になります。誕生後に目が見えてきて始めて画像情報に出会います。そして絵本に出逢い、やがて文字も学習していくのです。

 したがって、「絵・イメージ」と「ことば・音声」と「文字・文章」の取り合わせが非常に大切になってきます。情報と学習を考える上で教材つくりや選択にはこのことに注意していくことが大切です。
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