★ レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な人体図は古代ローマの建築学者ウィトルウィウスの人体図を元に描いたものです。そこには人体の構成を黄金比で観るのか、白銀比で観るのかといった考察がなされているようで、結論としては1:√2=1:約1.414の白銀比よりも、1:(1+√5)/2=1:約1.618の黄金比(Φ)の方を採用しています。
★ 黄金比(当時は神聖比例と言われていた)を読み取ったことは大変重要です。20世紀にル・コルビジェが建築単位として人体の構成から「モジュロール」といったものを考えだしたことが有りましたが、その延長と考えて良いのです。
★ ただし、コルビジェは黄金比を生じるフィボナッチ数列を3倍した数値群にのみ固執したので、後が続かなかったようです。

★ すでに別の個所にて述べていますように、古くからあった「フトマニ」思考のヒントから、二つ並んだ数を足して次の数にする。(二つを足して次の間に置く)その出た結果とすぐ隣の数を足して次の数にするといった処理を続けれると、大きくなればなるほど隣同志の数の比率は黄金比(神聖比例)に近くなります。(12回ぐらい繰り返すと良いでしょう)
最初の二つの項の数値は任意です。どんな整数を持ってきても、大きな項になればなるほどに神聖比例に近似して行くのです。
★ その中の一例が有名なフィボナッチ数列に他ならないのです。このことに決して驚かないでください。単純な足し算と割り算ができれば、誰にでも検証できる真理ですので、一度紙の上で計算してみましょう。フィボナッチ数列を特殊論とすれば、その一般論がフトマニ数列と言えるでしょう。

★ 始めに並んだ二つの数字を例えば6と7とします。
6+7=13、7+13=20、13+20=33、20+33=53、33+53=88、53+88=141、88+141=229、141+229=370、229+370=599、370+599=969、599+969=1568、969+1568=2537、では2537÷1568≒1.618・・・すなわち黄金比になります。どんな数値を持って来ても同じです。
黄金比(神聖比例)を生じるフィボナッチ数列は「フトマニ数列群」の中の特殊例です。
(フィボナッチ数列は初項:0、第二項:1、の例にすぎない)

参照:FMn≡FLKMchain(mod 9)  :未来を変える方程式
  2013年夏 千々松 健