5)黄金比=神聖比例の再会
ギリシャ時代にピタゴラスは正12面体の中に現れる正五角形に特別な意味を見つけてピタゴラス学派の紋章に五旁星(★)を選んでいますが、この五旁星には黄金比が隠されていたことは有名です。
中世イタリアの数学者でピサのレオナルドと呼ばれたフィボナッチは北アフリカを旅してアラビア数字とゼロを使用した位取り数記法を1202年頃ヨーロッパに紹介していることでも歴史に残る人物ですが、よく知られたフィボナッチ数は1.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89.144….前の二つの項を足したものが次の項の数値となる数列であるが、隣同士の比率が限りなく黄金比に近づく性質があります。
1494年「スムマ」(算術・幾何・比および比例全書)で当時のヴェネチア商人が使用していた複式簿記を紹介したルカ・パチョーリは「会計の父」と呼ばれているが、その後1509年の「神聖比例論」の中では友人であるレオナルド・ダ・ヴィンチに正多面体や多種の星形を多数の挿入絵図として描いてもらっている。(もちろん神聖比例とは黄金比のこと)
最近の映画「ダビンチ・コード」の中でも黄金比とフィボナッチ数の話が出てきたようですが、ピタゴラス/フィボナッチ/パチョーリ/レオナルド・ダ・ヴィンチは黄金比のキーワードで繋がっているわけです。
6)ピタゴラスの定理とフィボナッチ数の関係
直角三角形に関する有名なピタゴラスの定理とフィボナッチ数は見事に関係しています。フィビナッチ数を直角の座標に展開することによりそれは判明します。
余り説明は要しないでしょう。直角に相対する斜めの線の長さの数値が全て規則的にフィボナッチ数に出てくる数値にルート(√)をつけた形になっているのです。フィボナッチ数列の第n項目の数値をNとすれば一般式は次の通りです。
N^2+(N+1)^2=(√2N+1)^2=2N+1