★ 「プラトン立体」と総称されている正多面体の正四面体・正六面体・正八面体、正十二面体、正二十面体の5個を正方形の折り紙から折り出した黄金比三角形のブロックを張り合わせて制作しました。(ここで黄金比三角形とは大ピラミッドの一斜面の相似形を指しています)
ただし、ご覧のように中央後ろの「星冠十二面体」をはじめ三角形や四角形や五角形の星型をかんむりのように被せたカタチになっています。
▲ また、黄金比三角形ではなく正三角形のブロックで制作したものと十二面体については比較して見ると、斜辺が黄金比≒1.618と√3≒1.732との違いで、前者の方がより丸味を帯びていて綺麗に見えるのではないでしょうか。
「黄金比三角形」といえば大ピラミッドと同じく底辺の2分の一と斜面の高さが1:1.618の黄金比となる二等辺三角形で構成されていますので『神聖星冠十二面体』という名称が良いかと思います。そこには5角形と6角形がダブるように重なり、“宇宙の象徴”を表わしているとプラトンが正十二面体について語った意味がより深く読み取れるはずです。
◆ さて、5角形と6角形のコラボレーションについては、「切頂(頭)二十面体」(5角形が12個と6角形が20個で構成されフラーレンで、サッカーボールにも応用されています)が知られています。こちらは正五角形と正六角形はダブらないで繋がっています。それに比べて、この『神聖星冠十二面体』の方はまるで二つの目玉焼きのように中間を共有しているのです。清水博先生の「場の理論」が想起されます。正五角形の二面がいつの間にか6角形の一部にとり込まれている様子は不思議な感覚を呼び覚ますのではないでしょうか? 、、、そして、福岡伸一氏の「生物と無生物の間」にはそんな繋がりが在るのかも知れないと思っています。
● 生物はヒトデに代表されるように5角形であり、無生物は雪の結晶に代表されるように6角形のようです。では、それらを繋ぐカタチは何でしょうか???
2012.1.31 千々松 健