9-4.大量の数理処理

◇通常の5W1Hでは洞察できない所までも深く入って行けたのは、Which(大乗仏教)、Whose(龍樹)、Whom(小乗仏教)といったものまで含めて考えたからに他なりません。

◇ところでWhyが最後まで残ってしまいました。ここは有名な登山家が「なぜ山に登るのか?」という質問に対して「そこに山があるからだ」と答えたごとく、「そこにインドがあったから」と、とりあえずは答えていました。しかし後述する「−」「+」など他の記号について、その誕生の背景を考察し、再びゼロ記号に戻って来たところ、やっとWhyにふさわしい答えが見つかりました。

◇それは「農業の発達があったから」です。ガンジス・インダス河の肥沃な流域に古代インド文明は成立し、やがて麦作に加えて収穫量の多い水田を利用した米作農業が発達し、人口も増加し、それがまた農業を拡大させてますます豊かな国となっていきます。

◇そうすると多くの農作物を多くの人々に配分しなければならないという必要性が生じて来ます。大量の数字を一度に扱うには、 例えば 10,000袋÷1,000人=10袋 空位を表す「0」があれば何と便利なことでしょうか。インドでは一つの位に一つの呼び名が付いていました。(自然数は4桁毎に)。小数点以下十桁の「埃」から10の68乗の「無量大数」まで、それはよく考えついたものだと思われるほど数多くあります。

◇インド、中国、日本では4桁毎に呼び方がついているのに対して、欧米では3桁毎になっています。従って数字を書く場合も日本では以前カンマを4桁毎に打っていたのですが、戦後は3桁毎の表現になりました。また倍率も10の3乗毎で呼び名が変わります。
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