▲　一辺が12�pの正方形の折り紙からは底辺が6�p高さが4.854�pの二等辺三角形が折り出され、それを四斜面にして四角錐を作ると高さ3.816�pとなる。底辺の半分の3：4.854：3.816の比率は1：Φ：√Φ≒1：1.618：1.272となり神聖比例（黄金比）ラージ・ファイ（Φ）が登場する。

★そこで、その二等辺三角形（黄金比三角形と呼ぼう）を使って五斜面にすると、真上から見たら正五角形のカタチが出現する。そこでこの正五角錐を１２個作って貼り合わせて五方十二面体を制作した。するとC60フラーレン（バッキーボール）状の五角形と六角形が観察される。

■プラトンや、ルカ・パチオリらが、もしもこの折り紙作品を見たら何と言うだろうか？
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　地；正六面体
　水：正二十面体
　火：正四面体
　風：正八面体
　空：正十二面体
と見立てれば、正十二面体はまさにプラトンの言う宇宙を象徴するものとなろう。そうすると五輪塔とプラトンの立体が共鳴するし、更に黄金比を含ませたこの神聖星冠十二面体は宇宙生命体を予感させるに充分ではないだろうか？

●プラトンの立体と言われる正多面体は正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の五つしか存在しないが、90度の角度が支配する正六面体の立方体を除いてみると、４，８，１２，２０とフィボナッチ数列（1､2､3､5の各4倍数）が登場しているし、正八面体の各辺を黄金分割して結ぶと正二十面体が現れるというのも不思議なコトです。

★追記：2013.4.3
ルカ・パチオリの「神聖比例」にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた幾何学図のなかの一つに「五方十二面体」があります。それをヒントにしてミケランジェロがフィレンツェにあるサン・ロレンツォ教会のメディチ家礼拝堂にある装飾品をデザインしたのではないかという説があります。特に「ミケランジェロの多面体」と名ずけられていますが、五方の盛り上がりは比較的低く球体に近いので、厳密には模倣とは言えないようです。

それに対して、この「神聖星冠十二面体」は五方を形成する三角形の面に神聖比例を使用しています。ギザの大ピラミッドと同じく一面は低辺：高さ＝2：1.618になっています。従って、神聖比例の中に登場する「五方十二面体」と同様により神聖なカタチと言えます。
　2013.4.3　千々松　健